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2000.01.30
趣味で蕎麦打ちをしたい人におすすめの本が出た。『翁』の高橋さ
んの『達人そば打ち指南』河出書房新社。とにかくテキストとして
は一番わかりやすい。水回しが44カット、四つ出し40カットほ
か各工程ごとに写真が的確。なんでうまいこといけへんねん、のチ
ェックに。『翁』一茶庵系統嫌いの人も多いが、教授術はダントツ。
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2000.01.29
「デロリ」の血脈ー仰天日本美術史。芸術新潮2月号特集。いわゆ
るゲテモン。河鍋暁斎、甲斐庄納音などおきまりコースのほかに幾
つかの発見。美的価値観を込めて、デロリなる表現をしたのは岸田
劉生。浮世絵、絵巻物、歌舞伎から異形の美を探知し論考している。
絵画では明治期の山本芳翠『浦島図』の竜宮の女たちの魅力は壮絶。
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2000.01.28
「秋風や故国のうたを口笛で」。第2句集『小鳥来る』を出した須
川洋子さんのお宅にはいつもホームステイの若者が。我々の句会へ
もアメリカ、ドイツ毎回違った日本フェチの好青年が登場。能、剣
道、谷崎から日本のカラオケ状況まで教えてくれます。みんな小鳥
達。「急須だけ褒めて帰りぬ冬の客」「さくら餅男二人を留守番に」
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2000.01.25
大阪駅の中央改札を出たとこの画廊、いつからやろ?けっこういつ
もおもろいもんしてる。大きいぶたが立っとったからきょうもブラ
リ。1メートルぐらいの木彫りのうさぎやらやぎやらもおって、え
らいええ顔してる。駅やのにやらこい雲がいっぱいうかんでるみた
いな気分。小淵沢に住む、松村太三郎さんてゆう木の造形作家やて。
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2000.01.24
北新地「とき」の竹内君はこれからがたのしみな蕎麦打ち人。つけ
汁のだしもよく研究しているし、うまい。有名レストラン「カハラ」
で修行していた実績が新境地のそばでも生かされて工夫がたのしい。
メニューに無いが、湯通しあつあつせいろを梅肉をたっぷりいれた
蕎麦湯で食べる趣向は逸品。つまみより本体のそばでの挑戦が快い。
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2000.01.23
久々の『らんの会』。鵜飼、天龍寺懐石などの趣向企画を原点に戻
してひたすら句作。あみだ籤の席題が「灰皿」「畳」と色気が無い
がさすが魑魅魍魎の面々「キリストの寝たる畳の寒暮かな」和清、
「畳替間諜ひとりづつ盲ひ」晋太郎。骨董持込奮闘幹事、洋子「投
函の後の手さびし冬木立」。「薄氷を死者の畳として流す」大象。
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2000.01.22
誕生会をかねての桃雪亭ワイン会。正客のひとりは1955年生れ
なのでご亭主が選ばれた1955年のシャンベルタンの超逸品。大
地にかえる哲学さえ連想させる重厚さをもち、なお華やかささえ残
す憎らしさ。前回、1957年のモンラッシュで枯れ過ぎの印象が
あったので古酒に幻想は抱かずの主義だったが、やはり幻は美しい。
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2000.01.17
前田金彌人形展が久しぶりに大阪で。辻村ジュサブローや四谷シモ
ンと違う全くの伝統工芸派。人形とは人間の心のありようを形象化
したもの。かってありし、わずか半世紀前の失われてゆく日本人の
はかなの美学がぼんやりとただよってくる。前日は、唐津焼の西岡
小十さんの個展に。両大家、気さくで権威と無縁のスタンスに脱帽。
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2000.01.16
P句会がネット上に公開句会として登場。詩歌句のジャンルを跨い
で言語渉猟への熱き挑戦者である若き友人、魚村晋太郎が企画した
ページ。2000年正月の投句から開始、現在名前は明かさず得点、
選評の最中。句よりもコメントが面白い。俳句は作者よりも独眼で
読みきった側が育てあげるもの。子規の「鶏頭の十四五本」だって。
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2000.01.15
「ごまやんのすりばち大賞」という企画を突如思い立つ。すり鉢は
目に触れた折にコレクションし、自分で作ってみたりもして、なお
かつしっかりゴマと一緒に販売もしている。食器としての実用性も
あって人気。だけど機械生産の台所実用のみのすり鉢はあっても、
手作りの作品は意外に少ない。売れない若手作家よ、いざすり鉢を。
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2000.01.14
今年初めてのショック塾。弥華藍「注連縄で人の住みたる家と知る」
は正月の実感。「木杓子の窪み待ちたり粥柱」菜摘に3点はいるが
誰も粥に入れた餅のことを粥柱とは知らず。「詣で人ひしめき神を
呑みこみぬ」伏兎は初詣のおしあいへしあいの賑わいを大胆な切り
口で活写。文句なしに二千年初のこれ一番に決定。まずはめでたし。
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2000.01.11
小嵐九八郎さんから賀状頂戴。「二千年朔日の朝はだまこ餅ふうわ
り湯気にも磁石棲みいて」を奥様の版画仕立にした味のあるもので
サンケイ新聞の近況欄にこの賀状が紹介されていた。暮に出た短編
集「わるい女」は5人の悪女、といっても底意地悪いよりチャッカ
リ型。田舎訛り、林檎頬っぺ少年のヰタ・セクスアリスが良かっぺ。
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2000.01.10
穴窯で焼いてみたい素人陶芸家いませんか?教室に通ってない限り
自分で焼くには小さな電気窯しかないのでこんな願いを持ってる人
は多いはず。信楽のほんの駈出し若手陶芸家が庭に穴窯があるにも
かかわらずお金が無いので焼けません。そんなら人集めよ、と提案。
ここで第一声。薪の費用を人数分担。穴窯を経験したい方、連絡を。
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2000.01.09
どうちがうねん、て聞かれて困る。復本一郎の『俳句と川柳』は実
に明解な試論を提供。や、かな、などの切字がポイント。たとえ無
くとも、切字効果の内なる二重構造と完結性で判断する、というも
の。「女生徒の遅刻となった蝶二つ」空壷。「人類学者便器を床に
かざりつけ」剣花坊。両方川柳。うーん。どっちも切字効果あるで。
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2000.01.08
芥川賞候補が発表された。年末の紅白と同じで何の興味も無い。メ
ンバーを見てもさっぱり見当つかないのも紅白、芥川賞の同時現象。
こちらが老人ボケになったせいかも。ところが今回は所属短歌結社
の若手、楠見朋彦君が「零歳の詩人」で候補になったからびっくり。
短歌と散文、ガラリと別人。形式、文体、発想抜群。是非読むべし。
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2000.01.07
「雪に鮮血散らす山茶花 わたしはたぶんこののちずつと死なない」
歌友、小黒世茂の歌が週刊新潮の新句歌歳時記に。誌上今までの掲
載が1冊に編集され暮に出版された。選者、多田道太郎氏の曲者ぶ
りがみえて、ただの歳時記と異なる味わい。「せりなずなごぎょう
はこべら母縮む」「ほとけのざすずなすずしろ父ちびる」坪内稔典。
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2000.01.04
花村萬月は実にいい顔をしている。剃ったツルツル頭。目のあたり、
和紙に墨汁が滲んだような印象も不可思議。内在した狂気と精神の
明晰さ、力尽くの残酷と抱擁の優しさはかれの容貌であり、作品で
もある。『ゲルマニウムの夜』の続編『王国記』はこれから始まる
壮大な物語をワクワクとさせる予告にすぎない。気い持たせんなあ。
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2000.01.02
正月にそば打つあほう。晦日蕎麦とはいつからの慣い。暮に会社の
女性陣に10人前ほど打ってほめられたもんで、今年は正月から女
房の実家で蕎麦の打ち初め。量がふえると仕事が雑になってついつ
い蕎麦が太くなる。何ごとも続けているとある時ふっと上手くなる。
そう言いつつどれもモノにならない奴がおる。ワテのことでっか。
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2000.01.01
2000年問題てどこにあったの。どこでどんな誤作動が。無責任
な好奇心をかきたてられていたのも正直なところ。ついでに白状す
れば正月海外旅行を申込み後にこの問題でキャンセルしていた。と
にもかくにもおめでとう。年賀状は10年前から書かない主義。返
事を出すと翌年も必ず来るのでふんばって書かない。ごめんなさい。
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