セ・サ・ミ 日記

−2000年9月−


2000.09.28

この前の日曜日に玲瓏の全国大会でお会いした俳人の四ツ谷龍さん
から『むしめがね』が届いた。冬野虹さんとの二人誌。特集<世界
の俳人が読む世界の俳句>は4カ国、7人の批評家の論文で面白い。
仏語による世界俳句選集『国境なき俳句』が発行され、おりしもオ
リンピック、柔道しかりハイクは日本オリジンでなくなる日も近い。


2000.09.19

トルコ語でも丘の頂上を「てっぺん」。世界初の女性首相が卒業し
た大学で学んだインテリ女性通訳テゼル。英語とトルコ語だけで日
本語話せず。ウラルアルタイ語族としてトルコ日本の共通祖先を示
唆したが、真偽はともかくトルコは一発で私のお気に入りに。「イ
スタンブールトランジットたましいもいずくかの世へ乗継ぎならむ」


2000.09.18

あんぱんのへその罌粟の実は麻薬でもある。これまた生産国が限定。
けし饅頭など和菓子にも独特の甘さと白さが魅力。だが世界的には
黒けしが主流。ならばと、今年わだまんとして契約栽培を依頼。イ
ズミールの倉庫で最高品質真っ白い罌粟の収穫を確認できたのは感
激。「朝食にオリーブ五粒舌慣れてアレキサンダー大王に商談挑む」


2000.09.17

金ごま生産国は限定される。トルコは金ごまを生産するがそれは日
本、スペインに輸出、自国はスーダン等のアフリカから白ごまを輸
入し食べている。ごまペーストをタヒーナといってパンにつけるが
料理には使わない。ハルバは超甘のごまデザートクッキー。「焼き
たてごまパン(スミット)頭上に売り歩く朝焼けの少年まで香ばし」


2000.09.16

地中海沿岸をごま畑移動。ああローマ帝国、おおビザンチン帝国、
ひえーオスマントルコ帝国の変転。神殿、墳墓と壮大なスケールの
遺跡がゴロゴロ。エキゾチックで未開発イメージとは違い、地中海
側はヨーロッパのリタイア金持の大リゾート地域でもある。ワイン
呷りつ「エーゲ海のけだるき声に撫でられてトルコ帝国半勃起半島」


2000.09.15

ごま生産地域の地中海側へ飛行機移動。収穫をみるには絶好の時期。
畑は花、実り、刈り取り、乾燥、はたき、の各段階を順々に迎えて
おり、さらに当日は週1回のバザール取引。農民、バザール集荷人、
輸出業者、それぞれに人相が違うが、口髭の男たちはみな愛嬌があ
る。「地中海の風にはじける金の胡麻 陽の光食みまろくふくらむ」


2000.09.14

いざトルコへ。金ごまとけしの実の主生産国。かつてビザンチウム、
コンスタンチノープルと栄光の歴史をきざむ帝都へ飛んでイスタン
ブール、といきたいところがウィーンにてトランジット。この都、
また歴史の乗換場でもあり行き交う民族も様々。「赤きストッキン
グのスッチー軍団大股で空闊歩する怪しき密室」オーストリア航空。


2000.09.09

詩人吉野弘は読まないが、歌人平井弘には疼く。「おとこのこなる
やさしさはまぎれなくかしてごらんぼくが殺してあげる」は今も衝
撃。産経新聞連載<21世紀へ残す本残る本>で9/9、小嵐九八
郎さんが『平井弘歌集』をあげた。「野に君を繋ぎておかむ鎖ゆえ
指にじませてうまごやし編む」若くして短歌創作断筆。残すべき歌。


2000.09.08

「お前にあげたいものは/香りのいい健康と/かちとるにむずかしく
/はぐくむにむずかしい/自分を愛する心だ」メールを開けると吉野
弘の詩の一節が。営業で昨日初対面の青年からのもの。印象とは違
った行為に驚いた。わだまんの黄金香りごまのキャッチコピーに使
ったらどう?のメッセージかも。敬遠してたけど読んでみようかな。


2000.09.05

飛鳥で古代食御膳を頂きながらのショック塾吟行。「あすか路はた
くましき萩乱れ咲く」一計の句の出来はともかくも京都と奈良の萩
の風情の違いを実感。「ひとりとは独り飲むこと萩の月」初参加の
奈都希。「終電車濁音荒い酒の息」磯菜。吟行ならではの「石舞台
リア王演じる飛蝗かな」伏兎が初の満票獲得。飛蝗の皇の字が効果。


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