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過去の日記
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(2002/06)


2002/06/30(Sun)
「首すじを撫でつつ喰らふ鱧の皮」を発句に久々の桃雪亭歌仙。今
回は宗右衛門町で鱧鍋つつきつつ。子供の頃から天神祭といえば鱧
がキマリ。おとし、焼物、吸物、すしとバリエーションもあったが、
鱧鍋をしたことは一度もない。てっちり屋が最近でっちあげた夏の
上方料理?玉葱の産地泉州あたりでは、一般家庭料理ときいて納得。


2002/06/25(Tue)
ネット上で『歌葉新人賞』の選考がリアルタイムで進行中。加藤、
穂村、荻原の三選考委員がまさに質を問われる側として真剣勝負。
「こめかみをぎやつと云はせて演壇に立つ朝だけはくくる蓬髪」の
一首は謎彦の連作中では刺激性のない方だが、荻原氏が「こめかみ
は米噛み(アジア食文化)」との読みを指摘。ううーん、するどい。


2002/06/24(Mon)
大阪そばマップは日日更新。これも新しく中央区にできた『夢屋』。
オフィス街にあるがメニューもしぼりこんで好感度大。さっと口に
ふくむとあえかな香りが広がる。新そばをはずれたこの時期でもこ
の鮮度。原料か打ち手の技か。やや小さめのせいろの三段重ねの出
し方も上手。ただもりそばを選ぶのに田舎か並か?の並は安っぽい。


2002/06/22(Sat)
長崎大村出身の後輩から「ひじき麺」と「チャンポン」を頂戴する。
箱すしである「大村すし」が有名な街なので、なにか華やかな麺を
期待するが極めてシンプル。小麦にひじきがうちこんであるが、野
趣に欠ける。この地域で麺ジャンルの名物をつくるのは至難。チャ
ンポンは名も味も、街文化の象徴が食に具象化した希有なる傑作だ。


2002/06/21(Fri)
伊豆修善寺の『新井旅館』。文化財の宿が売り文句、天平風呂なる
情緒たっぷりの温泉でひと風呂。イラチの性格で温泉につかっても
落ち着かない。ましてこの由緒ある風呂には洗い場がない。はしっ
こに湯貯めと水槽があり、そこにひとかたまりになって洗うのはな
んとも珍妙。旅館オリジナル和菓子『幸四郎』の白こしあんが瀟洒。


2002/06/16(Sun)
蕎麦屋『松林』。梅田の繁華街にあって若いカップルで満席。まぐ
ろのヅケ丼とそばのセットメニューがあって壁には悪評高かった前
長野県知事の書が大きく飾ってある。これだけの悪条件をそろえば
味は推して知るべし、となるところだが予想を快く裏切られた。そ
ば切りは二八も文句なしだが十割は絶品。旨味、香りとも滋味典雅。


2002/06/15(Sat)
胡麻栽培を依頼している福広さんの専門は有機トマト。旬の走り。
冷やして丸ままかぶりつく。甘さと酸味で顔中が汁だらけ。はやり
の甘さだけを追求したフルーツトマトなど邪道。スパゲティ・ポモ
ドーロもいいが最近はトマトラーメンが気にいっている。アイデア
だけのゲテモノメニューにあらず。将来冷麺以上に王道をいくはず。


2002/06/13(Thr)
食句塾の席題も「オフサイド」。「水玉の日傘の男はオフサイド」
一計。「隣家へとオフサイドした枇杷大粒で」伏兎。今回からの新
人、萌緋「オフサイド意味も知らずにマン・ウオッチング」。「充
分に水自慢して冷奴」翠胡。大根はおろす。摺るとは言わないとの
反論はねつけ「シリシリと大根を摺る驟雨かな」弥華藍。S音で天。


2002/06/08(Sat)
テロ以来アメリカは厳戒態勢が続く。帰途のロスも給油に寄るだけ
なのに一回出国手続きをして再入国。その都度検査。さらに搭乗ゲ
イトを入ってからまたかばんをひっくりかえされた。モンターレの
すりこぎ棒が狂器になると検査官が3人で協議する始末。折から日
本へサッカー応援の陽気なブラジル人で10時間の機上カーニバル。


2002/06/07(Fri)
この国を代表するのは「マテ茶」。コップに茶葉をいれパイプ状の
もので飲むのだが、葉はいれっぱなしで何回もお湯を入れては飲む。
誰もがマイコップとお湯を抱きかかえて一日中マテ茶を飲んでいる。
暑い日中は氷水に変える。その時に薬草を混ぜるがその薬草を葉っ
ぱにくだくのが「モンターレ」。すりばちに似てるので市場で購入。



2002/06/06(Thr)
日系企業の白沢邸にてパーティ。エルニーニュの影響でチリは90
年ぶりの大雨。その中を新鮮な魚介類がどっと着く。今やチリは寿
司屋が42軒も競っているとか。納得の海の贅沢尽し。チリワイン
もぴったし決まってもう日本なんかで寿司は食えねえ。「サンチャ
ゴの雨かいくぐり荷が届く 海胆、蟹、牡蠣、貝、フィヨルドの賜」



2002/06/05(Wed)
食はアサードにつきる。焼肉だがまさに牛一頭食い尽くすの感あり。
内臓を見事に食べる。大阪のホルモンや韓国の焼き肉がいかに上品
に洗練されているかを実感。舌、胃、腎臓の類はまだしも小腸、大
腸の類はどうもぶつ切りそのままのよう。血入りの黒いソーセージ
が極上美味。「牛一頭丸ごと捌きスパイスは満天の星 さあ乾杯だ」


2002/06/04(Tue)
閉ざされた街がある。宗教上の理由で郷を追われた一派がこの密林
の奥地に開墾。19世紀そのままのスタイルで生きているという。
『Xファイル』の舞台のようで、大本命<イグアスの滝>観光を変
更。出迎えたドイツ青年の肌は白磁の陶器そのもので血族の濃度に
畏怖あり。「密林に現るる街 金髪が虚無の眼差しで蚊を追い払う」


2002/06/03(Mon)
パラグアイでは落花生は早い時期から栽培されていた。ゴマは最近
日系人の努力で収穫量をのばしてきている注目の産地。ゴマ畑を移
動するのは延々と大草原を突っ切るまっすぐの道。ひょうたん型の
おしゃれな大樹がとびとびに。薪にも家具にもならぬ役立たずとい
うのがいい。「真っ青に眠る網膜 一本の梢高き樹に鳥のたましい」



2002/06/02(Sun)
時差ボケの頭で散策すれば大統領官邸前広場に群衆。手に手に棍棒
の不穏な空気。政治腐敗への暴動の気配。ここはまだ青年の太い二
の腕が美しい武器となる国である。ゴマ畑への道路も農民デモで通
行封鎖のニュース。新聞のトップには頭を割られた鮮血が踊る。熱
い。「スラムより鶏騒ぎ立つ夜明けこじ開けんとする者ら充血の眼」


2002/06/01(Sat)
パラグアイまでゴマ収穫チェックに。えっ、どこ?と聞かれてばか
り。知っていても首都は絶対あてられない。ロスとサンパウロで乗
り換えて30時間。ブラジル、アルゼンチンの狭間。リオ、サンチ
ャゴ、ブエノスアイレスと都市の名を口にするだけで胸躍る南米、
暑き大陸。「パラグアイ地球真裏に立つとき日本は逆さ吊りの刑罰」




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[ 管理者:大象 著作:じゃわ ]