(2002/12)
2002/12/30(Mon)
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怒濤の寄り切りのごとくあっという間に年末まで追いつめられた。 『なにわ翁』で蕎麦。明日から海外だが、この前ベトナム出張の前 もここで蕎麦。シーズン限定の「ねぎそば」。京野菜の鷹峯辛み大 根のおろしとたっぷりの葱を温いそばにのせたもの。シンプルだけ ど新鮮だ。もりそばも蕎麦の香りが馥郁と口中に。蕎麦で食い納め。
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2002/12/29(Sun)
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『大阪乾物商誌』の復刻版が出た。昭和8年発行のもの。胡麻を商 う和田萬は天満に在するが、天満に市場が形成されたのは元禄時代 とある。和田萬の創業は明治16年。当時の乾物としては凍豆腐、 凍蒟蒻も目を引くが、なんといっても寒天が断然多い。和田萬の昔 からの石の看板にも寒天とある。乾物スローフードの時代が来るか?
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2002/12/21(Sat)
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「もう少し踏み込んでいふ わたくしはあつあつのたこやきになり たい」。ごまやん倶楽部でも紹介した食の短歌の作者、池田はるみ の新著がこれまた意表をつく『お相撲さん』。大相撲観戦記と相撲 短歌。さすが大阪出身。サービス精神でええ出汁たっぷり。「惚れ られて伸びるをとこの可愛さよ だがねえしかし相撲取りだよ」。
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2002/12/20(Fri)
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歌友、島内景二が『大吟醸バガボンド』を出版。源氏物語を専門と する国文学者だが今回はやさしい語り口。下戸が大吟醸にはまって いくプロセスが嬉々とした表情で展開され、ガイドブックとしても 完璧。もっぱら焼酎派であるが、ちょっと日本酒にも戻ってみたく なる。「『成政』は口に含んだ瞬間たしかに男の血の匂いがした」。
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2002/12/19(Thr)
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時節柄いろんなものを頂戴するがこれはどっきり。生の海鼠がどっ さり。長崎の奇友からでちょうどシーズンにはいったところ。早速 塩揉みして二杯酢でいただく。グロテスクな見かけと触感。ところ が口にはいるやコリコリとした食感と滋味に変身。焼酎『ちびちび』 でくっと喉に押しやるともうたまらない。今宵は奇妙に更けていく。
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2002/12/15(Sun)
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大阪でてんぷらといえば蒲鉾屋のごぼ天の類。さつま揚げといわれ てもピンとこない。大阪にしかない紅しょうが天や天神祭の白天は 時々無性に食べたくなる。お気に入りは西九条『湯浅かまぼこ』の 野菜ボール。たまねぎとすり身のむちむちを頬張ったら、銀座Kの ぶ厚いさつまいもの天麩羅を有り難がっている人種の気がしれない。
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2002/12/14(Sat)
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数年前そば打ち教室に通っていた時期があったが、その仲間の一人 が蕎麦屋を始めた。『末長庵』。本業歯医者さんで土日だけ30食 限定。9割そばのもりも並いる名店以上のできだが、絶品はかけそ ば。薄揚げのきざみとねぎだけだが酒のアテにも最高。大阪ならで はの出汁の美味い蕎麦屋の登場。素人でよくぞか素人だからこそか。
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2002/12/12(Thr)
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会社の接客用のスリッパも汚れてきている。ジロジロと見ている。 まずい、話題を変えよう。すると「めずらしいですね、バティック のスリッパは」といわれた。知人から貰ったもので全く意識しない まま足裏の油で無惨に変身。よくよく見るといいデザイン。近々バ リ旅行を予定していたがテロで中止に。よくよくバリとは縁が無い。
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2002/12/10(Tue)
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箱膳の塗りなおしができあがってきた。子供の頃、天満の商売人の 家はみんな箱膳で生活していた。茶碗も箸も最後はこうこ(沢庵) できれいにしてそのまま箱にしまった。そのちゃちな膳が壊れたま まだったのをたまたま出会った若き塗師、苫居健史君がなんと18 ヶ月かけて見事な作品に。毎日これで飯を食えるなんてウッシッシ。
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2002/12/05(Thr)
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早朝帰国。夕方から食句塾忘年会。会場『びわとも』は八百屋経営 の飲み屋。そっけない野菜料理がうまさで客を驚かす。弥華藍「シ リシリと大根を摺る驟雨かな」と一計「啓蟄やくすくす笑う粉チー ズ」の2句を最終候補に。シ、ス、シュのS音の重ね。シリシリの 擬音造語で技能は勝るが季語の軽量化を評価されチーズが年間大賞。
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2002/12/04(Wed)
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ベトナム美味し国。まずニュクマムのテイストはエスニックという より肩すかしなほど日本の舌にあう。地元人案内5回の食事は中流 クラスのレストランから大衆うどん屋台にいたるまでどこも熱気熱 気。且つことごとく日本で受ける味。やたら草を食べるのも印象的。 「ベトナムの眠られぬ夜を読む源氏 薫もほのかニュクマム臭を」
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2002/12/03(Tue)
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原始焼畑農耕の裸族が国境地域でゴマ栽培に従事しているのを目の 当たり。軽い目眩。諸外国のゴマとは生育状況も大きく違い草より も灌木の感。無農薬栽培であることは一目瞭然。歓迎の食卓は【コ ブラ鍋】。あっさり味のスープで三角頭の肉のむっちり食感が絶品。 「コブラ奴の平たい頭にかぶりつき縁側小骨もしゃぶりつくさん」
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2002/12/02(Mon)
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ゴマ産地へ。まずは車で3時間。カンボジア国境近くの辺境まで来 ても共産主義の成果というべきか村の学校の制服はオシャレで熊ち ゃんのランドセル。ところがここから突然ウルルンまっ青のシーン に激変。現地人のバイクの背中にしがみついて沼越え谷越え。何と 裸族現る。「世代毎さらに奥地へ移り棲む山の民らが黒ゴマ植える」
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2002/12/01(Sun)
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ベトナムへ黒ごまの収穫チェックに。ホーチミンの街を象徴するの はオートバイに尽きる。まさに雲霞のごとくあらゆる道路を埋め尽 くしている異様な国家的情熱。数年前は荷台に100匹の生きた鶏 を積んでいたり、家族5人乗りというサーカスまがいもあったが。 「空港を降りればムゥワァアアン どぬるき風よ慣れ慣れしいぞ」
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