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(2004/02)


2004/02/28(Sat)
胡麻専門料理『世沙弥』を近々立ち上げる。ゴマはセサミ。能<世
阿弥>の幽玄の境地でゴマ料理を召し上がれ。という気持ちでこの
名前をつけた。光と影の設計で世界的活躍の坂本昭氏。建築にたず
さわっていただいたスタッフを招いてのオープニングパーティ。造
園、家具、照明、個性派揃いの面々。すばらしいステージの開始だ。


2004/02/27(Fri)
TV取材。ハウスの『黒豆ココア』大ヒットの影響で黒ブームが再
燃している。黒い食材をテーマにする企画は何度もあったが、その
たびに新製品もでているのでネタはつきないようである。わだまん
も『三元弾』『42歳からの黒っ八』など黒モノ豊富。スーダン帰
国後鼻ずまりがひどくて、インタビューにフガフガ鼻をならすだけ。


2004/02/26(Thr)
千客万来、美味到来。福岡の徳永君の『南関あげ』。油揚げの乾物。
もとから地元の名物であったものを新たな切り口で新製品に。隠れ
名物はくっと気をひく。ほかにも『焼酎に、こんぶ』。入れ違いの
客人は大阪味噌醸造の『金山寺味噌』。こうじ本来の旨味、味噌の
辛み、野菜のあまみのバランスが絶妙。発酵食文化は日本のほこり。


2004/02/25(Wed)
発芽ゴマの問い合わせはパン屋さんが多い。すでに発芽小麦でパン
を作っているので、ゴマも発芽がほしいという理由。天然酵母から
小麦の質、焼き釜。いわゆるホームベーカリーは研究派、個性派が
ぞろい。一時、家庭用パン焼き機がヒットしたがどうなったんだろ
う。香ばしい目覚めのパンの香りにうっとりした朝もあったんだが。


2004/02/24(Tue)
味の素『パルスイート』を開発した社員に1億8900万円支払い
命令の裁判。青色発光ダイオードの200億円より、食品で身近な
だけに興味がわく。研究者にとってヤル気がおこるのはたしかだろ
うが、自分ももっと評価されてしかるべきだと妙に不満ばかりが蓄
積されることも憂慮される。研究者間のチーム意識も変化するはず。


2004/02/23(Mon)
時差ボケか。眠れないついでに芥川賞2作を一気に読む。娘世代が
なにを考えているか知りたいオヤジ族が買うので文芸春秋は発売部
数新記録。なるほど『蹴りたい背中』は高校生の動き方が面白い。
『蛇にピアス』は純愛小説。SMがとてもナチュラルでいい。ピュ
アな純愛のおとしどころが千年ロマンは変わらず、というところか。


2004/02/22(Sun)
スーダン黒人イザディーンはモスクワ大学出身。中国ゴマ工場に親
友あり。親分ビリーはギリシア生まれの英国人。大使館出身の専属
料理人をかかえるグルメ。奥様はキエフ生まれニュージーランド国
籍。アメリカの国際医療チームに所属しアフリカ諸国を数年単位で
移住。「朝床にコーラン聴こゆ 日の本に般若心経詠める父待つ」。


2004/02/21(Sat)
住まいは円柱に三角屋根の草葺き。ソルガムという黍の類を粉にし
て食べる。時にはケーキにもする。女たちの纏う衣装は鮮やかな原
色。真っ黒の素肌に眩しい黄色、深いブルー。雨期乾期、季節折々
にこの美女達も、着ていく服がまだ決まらないと思い悩むのだろう
か?「血あらぶる神さびナイル明くるまで闘い抜いて紅き美女奪る」。


2004/02/20(Fri)
ゴマ地主は1000ヘクタール。日本の農家が腰を抜かす。完全無
農薬を保証できる。スーダン在来種のゴマは独特のコクのある旨味。
やはりサバンナ、ナイル流域などの条件を備えたゲダレフ周辺は野
性ゴマから農耕開始の栽培原種に最も近い品種といえるであろう。
「愛おしくルーツの胡麻を振りまきてサバンナの王、風の禊ぎを」。


2004/02/19(Thr)
ゴマ畑に移動。町から3時間。ドカという村へ向かう。乾期なので
いつもならば川や畑である地域もすべて原野に。そこを走りだした
とたんにトラブル。タイヤがパンク、というより引き千切れホイー
ル状態。油圧ジャッキの油ぎれ恐怖。熱波の原始大地に立ち尽くす。
「滅びすら雅びと想え 立ち尽くすヌビア砂漠はなにもなき極」。


2004/02/18(Wed)
オークションはイスラム休日の金曜日を除いて連日。ゴマの味をチ
ェックしてはこれぞと決めたロットを仲買と根回し。白い民族衣装
で法廷のような会場に移動。登録された競売人だけが声を出して値
を競り合っていくスリル。国際相場は暴騰、農民は強気。「われこ
そはアラビアのロレンス バリトンで競りおとしたきオイルと女」。



2004/02/17(Tue)
首都からガタゴト道を7時間でゴマの町ゲダレフへ。ここではゴマ
のオークションが開かれている。ゴマビジネスに携わる者ならばこ
の現場は必見。エキサイティング!広大な敷地に数百単位で1万袋
以上のゴマが並ぶ。農家、仲買、バイヤーが何百人と入り乱れて活
況。「白妙の衣纏いつつ胡麻オークション駆引きに髭がニヤリと」。


2004/02/16(Mon)
砂漠を越えて首都ハルツームへは日本から丸1日。ナイル河はここ
で青ナイル、白ナイルに分かれる。アラブ系のホワイトアフリカか
ら真っ黒のブラックアフリカに変わる。かつてビンラディンの反米
拠点で戦闘危険地区であった。ゴマ産地へ行くにも移動許可証が必
要。「流さるる罪あるならば宙の果て かつてアフリカに奴隷海岸」。


2004/02/15(Sun)
予防接種。A型肝炎、破傷風を2回づつ。黄熱病の生ワクチン。野
口英世はエライ。5回注射をしてもまだ蠅から眠り病、蚊からマラ
リヤと脅される。早速、蚊取ベープマットを設置。ところが変圧器
が故障で使用不可。全身に殺虫剤を塗りまくり薄汚れたベッドに。
「サバンナへゴマの起源を遡る 黒き漢(おとこ)よ導きたまえ」。


2004/02/14(Sat)
スーダンへ。ゴマの起源は1万年前のアフリカのサバンナ。紀元前
3千年のナイル河畔での農耕栽培。この2つの資料から判断しても
ナイルの上流に位置しかつサバンナ地域であるスーダンにゴマの原
種が存在するとみてまちがいはない。ゴマのルーツを探す旅がはじ
まった。「天の河砂漠に映し白ナイル青ナイルあり 水も逆巻け」。


2004/02/13(Fri)
国産ゴマの問い合わせが急激にふえている。野菜などの主原料を国
産に切り替えているので調味料のゴマも国産に、という展開。例年
のお客様への割り当てだけで新規はお断り状態。5月の種まきシー
ズンを控えてこれからゴマ栽培に新たに挑戦してもらう農家を探さ
ねばならない。とはいえ明日から8日間アフリカのゴマ畑へドロン。


2004/02/12(Thr)
電車の中で居眠りをするのは、雑魚寝の記憶があるから安心して眠
ってしまうのだ。という説は面白いけど、最近雑魚寝体験はそれぞ
れどんな状況でするんだろう。歯医者に二週間に一度かよっている。
あの恐ろしい責め具で攻撃されながらも、いつも鼾をかいて眠って
しまう。看護婦さんが頬っぺたを叩いて「口、あけてくださーい」。


2004/02/11(Wed)
今年2回目の信楽。水谷先生は穴窯修理にとりかかっていて、連日
レンガ積みの土方作業。製作どころでは無い様子。今年の穴窯焼成
は6月に延期だが、とにかく作品だけは貯めていくことに。お気に
入りの原田拾六のすり鉢を手本にすり鉢ばかり3個作成。白ガイロ
メの貴重な土を臼で砕くところからやったので二日酔いも吹っ飛ぶ。


2004/02/10(Tue)
和田萬本社の横に土蔵がある。その2階に雛人形がある。ある事情
があって30年来の預かりもの。箱の数からだけみても段飾りの立
派なもの。とっくにネズミに食われて無惨なボロになりはてている。
と思いこんでいたが、一箱あけたら鮮やかな金箔が目に飛び込んで
きた。『なんでも鑑定団』にだそうかと持ち主が真顔でいっている。


2004/02/09(Mon)
『一冨士』で串焼き。白子、牡蠣も鉄板でさっと火がはいると旨味
が増す。鶏皮のゴマまぶし、海胆豆腐のサブメニュも変化に富む。
焼酎コレクションもますます力がはいってグラスごとに飲み比べし
ていくのでピッチがあがる。清酒の<あらばしり>に対して焼酎の
<はなたれ>。最初のひと雫エッセンス。名前だけでよだれがでる。


2004/02/08(Sun)
日曜お昼、テレビでつるべの番組をみていたら上田假奈代の「トイ
レ連れ込み朗読」
が登場。若手芸人の髭デブ男をトイレの個室に押
し込んで狭い密室で詩を読み始めた。この聖所設定アイデアには脱
帽。公衆トイレにはいるまでの抵抗感と他人との至近距離。日常と
非日常の空間で宙づりにある「詩を聴く」側の心理の動揺が面白い。


2004/02/07(Sat)
麺調査隊の橋本特派員がくらわんかガイドに書いている『あらうま
』。ネット注目店としても話題なのでJR大阪駅桜橋店に。たま
ゆラーメン、焙々ラーメンとメニュー作りも上手。話題を先駆ける
<発芽ゴマ>を使うセンスは玄湯ラーメンの味にもきちんと発揮さ
れている。若いフードデザイナーの斬新なセンスが活かせる業界だ。


2004/02/06(Fri)
【ゴマ100年の秘宝の島】をキャッチフレーズに使える。ゴマ農
家と酒宴。開始は遅れる島時間。もちろん黒糖焼酎『朝日』。マイ
ルド。山羊の刺身。肉色は透明で鮮やかな朱。爽やかなクセがゆっ
くりとコクにかわる美味。無農薬の草だけを餌にしているから繊細
な後味。「隆起珊瑚の島捨てて息子らがNECにいるをさびしむ」。


2004/02/05(Thr)
目的はゴマ栽培。日本全国ゴマを播いて下さい、と回っているが、
喜界島はすでに100年の歴史ありの大先輩だった。おやつはゴマ
に黒糖をからめた自家製。畑にこぼれてモヤシほどの芽がでたもの
を採ってきて炒めておかずにしてきたという。ゴマ伝説の宝庫だ。
「喜界島黒鯛フィッシング謳歌して俊寛の棹にからまるもずく」。


2004/02/04(Wed)
喜界島へ。大阪からの直行はない。鹿児島か奄美大島のどちらかで
乗換。NYの方が安い運賃で行ける。俊寛流罪の<鬼界が島>。い
かなる断崖絶壁の孤島と期待したが珊瑚礁白砂の温和な島。墓はあ
れども観光PRはおざなり。どうやら硫黄島説の方が有力で遠慮の
気配あり。「疾風は季節選ばず島走りガジュマルの実で雨を占う」。


2004/02/03(Tue)
商談中、愛知万博のことが話題に。もうとっくに失敗に終わってし
まった地方イベントかと思っていたらまだ来年のことらしい。興味
がないと視野にはいってこない。先週大阪府知事選が終わったニュ
ースを見ていて、はたと気がついた。落選の共産党候補、梅田章二
に見覚えがある。何回も新聞で顔をみてきたが高校の同級生だった。


2004/02/02(Mon)
『玲瓏』57号。冬野虹追悼企画「菊の露ふれあふ音の端の居り」
脇起歌仙。鈴木漠、四ツ谷龍、永島靖子、三者が緩急自在に織りな
す様が絶妙。ストーカー、鼻血の児、民族の怒り、割れた西瓜、と
だしてくる龍のカードが見所。歌仙はファックスではなく膝つきあ
わせての即興こそが面白いのだと、ワイン歌仙低レベル派は遠吠え。



2004/02/01(Sun)
麻原彰晃逮捕時の写真公開。もはや衝撃はないが、昨年暮フセイン
逮捕時の公開写真は潜在意識に深く影を落とすものだった。米軍医
の検診で口をあんぐりと開けさされているシーンを選んだ意図。夫
人と公開銃殺されたチャウシェスクは単に幕切れだったが、フセイ
ンには陵辱の暗喩が濃厚。『アラビアのロレンス』にもワンシーン。




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[ 管理者:大象 著作:じゃわ ]