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(2004/04)


2004/04/30(Fri)
長谷川櫂『俳句的生活』。俳句の<切れ>はじめ正統的な俳句論を
身辺エッセイの語り口で見事にはこんでいく。<しつらい>のハイ
センスが売り物というか文学的な毒が排除されているので、まるで
婦人画報の豪華グラビアを繰る気分。紹介される俳句、短歌も伝統
をふまえて名作だがこちらもつい慇懃無礼に誘われそうな印象あり。


2004/04/29(Thr)
『修羅場のマネー哲学』木戸次郎。1億5000万円の借金を9年
間で完済した男のコピーがつく。ケタ外れの天国と地獄の生活ぶり
は結構興奮させるものがある。それに比べて就職せずにネット株取
引だけで生計をたてようとする最近の若者は哀しい。一日中画面と
だけむきあう不完全燃焼の時間。儲かっても楽しみ方をしらないと。


2004/04/28(Wed)
地方へ行くと美味しいもの探しが楽しみ。やはり熊本は馬刺。前回
<たてがみ>に感激。どの店にもあるのかとおもったら稀少価値で
きちんと目標を定めて料理屋をえらばないと無いらしい。<豆腐の
味噌漬け>も伝統食。沖縄の<豆腐よう>よりクセが無くて日本酒
にいい、という人もいるが何にせよクセのある方が最終的には美味。


2004/04/27(Tue)
すり鉢で全国的に有名な陶芸の郷、小石原へ。ゴマならすり鉢。や
っと訪れることが出来て感激。展示館の50あまりの窯元から『小
野窯』ここ1軒と狙いを定める。釉薬に渋いが多様な色調があり、
穴窯で深い陰翳の表情がでている。直径40smの大鉢をゲット。
わだまんの名前入りの小鉢を注文生産でお願いする。3ヶ月後待ち。


2004/04/26(Mon)
清川村で金ゴマ栽培本格始動。村おこしのカリスマリーダー三浦氏
の旗振りの元、村役場、公社、道の駅、農業普及センター、農家が
一体となった取組み。ここは【発芽】仕掛け人『コダマ』の玄米の
生産地でもある。去年興味本位で田植体験にきた時には1年後のき
ょうの展開は思いもしなかった。まさに清川の大地が発芽する実感。


2004/04/25(Sun)
『泉』の菊池三郎さんにお願いしていた蕎麦のこね鉢とまな板が到
着。立派な栃の木をくりぬいた逸品。蕎麦をこねる腕が位負け。ま
な板も桐の寄せ木で出来た一生もの。板を固定できるオリジナルな
工夫がある。道具優先でやる前からカッコだけつけている馬鹿。揃
った途端、興味の山場は越えている。わかっちゃいるけど病気なの。



2004/04/24(Sat)
桃雪亭歌仙。起首は’03/12。忙しいメンバー、顔を合わせて
が原則なので今回やっと名残裏入り。メイン目的のワインは珍しく
バローロ。名残花の座「夜半の風花茫々と散る気配」怪斗。会場の
『世沙弥』4月の料理名<桜花散席>でピタリ決まったが、3句前
「散り敷く菊」とあるのを豚々が指摘。「降る気配」と無念の直し。


2004/04/23(Fri)
『elBulli』カタログ。フェラン・アドリアのエルブリで展
開した全作品が本とCDに収録されている。<進化の分析>という
大命題のもとに膨大なレシピが年代順に構成されている。素材、テ
クノロジー、エラボラシオンを組み合わせて新しいスタイルを創造
したという実践の歴史的記録。『世沙弥』スタッフもただただ感嘆。


2004/04/22(Thr)
蕎麦屋二軒はしご。『なにわ翁』焼酎がうまい。『蔦屋』焼酎を割
るそば湯にきっちり仕事をしている。ともに客の成熟度が高い。フ
レンチはクラスがあがるほど札束で顔を利かせている連中が目に付
く。コストパフォマンスでいえば蕎麦屋の方がずっと割高のはず。
これは大阪現象?でも東京は教養ヅラしている分もっとタチが悪い。


2004/04/21(Wed)
大好評『上方老舗・ごま鍋奉行』も暑くなってくると<めんつゆ>
タイプにモデルチェンジ。ラベルの写真は近所の『いしだ』を借り
て<てっちり>。社員一同で食べているシーンを撮影。面白いと評
判をよんだので今回は『和楽八』でザルうどんを食べるシーンを撮
影。社員シリーズ夏バージョン。そうだ、ネーミング募集もしよう。


2004/04/20(Tue)
杉本さんの工房から信楽の水谷さんの工房へ。峠越えで20分の至
近距離。紫香楽宮跡を通過。残んの桜に女御たちが打ち伏せている
影が見え隠れする。水谷健悟先生はこの春1ヶ月かけて独りで穴窯
を修理。炎の走り具合に変化をつけられるので今度の6月焼成が楽
しみだ。焼酎用の大きめの湯飲みを作る。もちろん『世沙弥』用だ。



2004/04/19(Mon)
伊賀の影丸に刺激されたわけではないが甲賀忍者の郷へ。陶芸家の
杉本寿樹さんにわだまんの<ほうろく>を作ってもらっている。N
HK『きょうの料理』食の道具シリーズで焙烙を取り上げる。担当
者がわだまんHPを検索し掲載販売が決定したばかり。土蔵のある
古民家の素敵な工房山の忍者暮らし、早春の野菜にはゴマが最高。


2004/04/18(Sun)
横山光輝さん死亡。『鉄人28号』が代表作だが、なんといっても
『伊賀の影丸』。毎週少年サンデーがどんなに待ち遠しかったか。
しかし、横山もここまで。手塚治虫、石森章太郎もダメ。線のきれ
い系はうけつけず、谷岡ヤスジ、ジョージ秋山のダラ系ならOKだ
った。山上たつひこは線きれい系だが、汚辱嗜好でクロスオーバー。


2004/04/17(Sat)
人質解放。イラク派兵の国家方針に反対する者を国が保護してやる
必要があるのか、という論争。そういう分子も大きく抱きかかえる
のが国家の成熟度。安保・全共闘の政治時代、バブル経済・ネット
勝ち組の経済時代も経て、成熟した文化国家であるというプライド
を国民にもたせるシステム作りが大切。と思いつつ家庭では未成熟。


2004/04/16(Fri)
20日発表のレシピコンテスト。審査委員長の石原明子先生に最終
選考通過レシピを実際に作ってもらう。おそらくはプロであろうと
おもわれるレシピも数点。あまりに手の込んだものはパス。ほかの
審査員が見た目や素材で点数をつけるのに対して先生はあくまで味
が全て。平凡なメニューにみえても味つけのオリジナリティが勝負。


2004/04/15(Thr)
美味しい到来物。豚々氏から山城の筍。ちょっと焙ってルッコラと
生ハムを巻いて食べる。ムルソーに合う。黒門の魚屋さんから法善
寺『に志むら』の棒すし。すごいボリュームなのにさっぱり。酢飯
にむきごま少々。豪胆にして雅び。真打ちは『長池昆布』ご主人か
ら花山椒。あえかな花の痛みを封じ込めた貴種珍味。痺れの余韻を。


2004/04/14(Wed)
『山藤章二の似顔絵塾』、関西塾生の作品展をのぞく。20年前は
毎週『週間朝日』を立読みするのが楽しみだった。毎回全く無名の
アマチュアが登場。画期的なテクニックで毒のある似顔絵を発表す
るのは驚異。さすがに年数を経るとかってない切り口という期待は
もう無理。現実社会の毒の更新度合いの方が激しいとつくづく実感。


2004/04/13(Tue)
すぐ隣の菅南幼稚園の入園式。知人が正装で現れる。帽子を直して
あげたり、がんばれるかなぁ、なんてはげましてる姿をみていて、
イラクの人質三人の家族を連想した。イラクへはそれぞれの熟慮と
覚悟ではいったのだ。家族が怒りや涙で大事な大事なぼくちゃん呼
ばわりするのは彼らにとっては屈辱で耐えられない行為ではないか。


2004/04/12(Mon)
竹中平蔵以後マスコミで最も露出度が多い経済評論家は植草一秀だ
ろう。女子高生のスカートの中を手鏡でのぞいた現行犯で逮捕され
た。人格論や性的嗜好は別にして、非常に警戒心が強く慎重に行動
すべく律して日常をいきている人間にこのような行動に走らせる衝
動とは何なんだろう。その愚かしい問いを解くためのいくつもの夜。


2004/04/11(Sun)
20年越えたボルドーは腰砕けの心配があるのでここのところ続け
てあけている。82年のラグランジェ。サンジュリアンのシャトー。
堂々たる押し出しの強さがやや薄れかけた分、逆に好感がもてる域
に遊んでいる。ボルドーは絢爛さがあるのでだれでも納得の安心感
があるがそれが面白くない。飲む側の人生観によって評価が変わる。


2004/04/10(Sat)
上方漫才大賞にフットボールアワー。岩尾のキャラはダウンタウン
の松本系でデビューのときからいきそうな予感。顔が得しているが
毒気がイマイチ。新人賞のチュートリアルも贔屓なので順当な受賞。
意外なのが奨励賞のティーアップ。10年ぐらい前にかっていたの
だが全然浮上しないので不思議だった。まだ地道にやっていたんだ。


2004/04/09(Fri)
無塩バターに金属片。大手クッキー販売会社はじめ大量の回収騒動。
ドイツの製品を北海道の乳業メーカーが販売していたのだが、わだ
まんでもここのスキンミルクを使っている。製品自体が違うのだか
ら全く問題はないにもかかわらず、安全証明の書類提出を求めてく
る会社がある。マニュアル通りの書類優先で実態を把握していない。


2004/04/08(Thr)
造幣局の通り抜け。浜公園の桜も満開。暮れてくれば花は光の化石。
ひとひらひとひら雲母となって剥がれ落ちる夜桜にあはれのとどめ
を刺す。人心をかき乱すふとどきな桜にこの時期はおだやかではい
られない。「世中にたえてさくらのなかりせば春の心はのどけから
まし」。在原業平の心中に散るさくら咲くさくらも、今ここに爛漫。



2004/04/07(Wed)
吸血コウモリが異常発生。かまれて狂犬病に感染し13人死亡。ブ
ラジルのアマゾン流域でのニュースだが、先日出張したスーダンで
もツエツエ蠅にかまれると『眠り病』になるので要注意と脅かされ
た。<眠り病>の名前だけ聞くと川端康成の繊細な少女を連想して
しまう。ともあれバンパイヤ伝説は現実性おびて漂流しているのだ。


2004/04/06(Tue)
ポン・ジュノ監督『殺人の追憶』。導入すぐ、警察署内部の緻密な
リアリティ、主人公のキャラクター。有無を言わせずグイグイひき
つける。犯罪心理の異常さ、時代の圧政、背景の重たさは細部の日
常のユーモアでさらに層深い世界を現出する。どのワンカットにも
手抜き無し。黒沢明と今村昌平を一気飲みした韓国青年のあっぱれ。


2004/04/05(Mon)
消費税総額表示。業務関係は影響ないが通信販売部門は直消費者な
ので総額表示計算に切り替える。それに際して運賃や一部商品は価
格をそのままスライド。要するに5%値下げ。ところがコンピュー
ターの設定切替で、全て内税にすれば簡単なんだが前値そのままス
ライド箇所に混乱発生。値下げサービスなんかするんじゃなかった。


2004/04/04(Sun)
食句塾。会場は『世沙弥』。飲み食いだけで作句に気が回らないの
で今回の席題はパス。「ファシズムのたそがれて軍艦巻きのうに」
伏兎。「サムライの清しき香り 青ミツバ」磯菜。白、赤ワイン6
本、松の司もグイグイとあけ5時間。論議は絶頂に達し食句賞獲得
は「春昼にメロンパン買う市民寄席」。一計は出句4句全て高得点。


2004/04/03(Sat)
米左独演会。『東の旅』『植木屋娘』『百年目』の三席。米左はは
じめて。生真面目さが先にたって優等生落語研修会のよう。植木屋
の中盤から乗ってきた手応え。百年目では落語芸の奥行きをたっぷ
り演じきった。旦那、番頭、芸者、幇間など大人数を艶っぽくみせ、
船場の<粋>を教えてくれた。上方では珍しい。10年後が楽しみ。



2004/04/02(Fri)
葛切・鍵善良房の小冊子『季楽』。ここまで完全にPR色がない企
業発行誌も珍しい。300年老舗の京都のプライド。連載<和菓子
の周辺>は=胡麻について=。編集サイドからわだまんHP上の胡
麻の花の写真を掲載させてほしいと連絡あり。名前をつけてくれる
ならばいい、と回答した。すきあらばPR。ああ、和田萬はセコい。


2004/04/01(Thr)
今道子「タコ+メロン」が日経新聞に。写真評論家の飯沢耕太郎が
現代写真家の中で極めつきの「モノ狂い」をあげるなら、という批
評を書いている。大象の第3歌集『くらはんか』の表紙がまさにこ
のタコメロン。是非にとお願いして実現したもので、オリジナルプ
リントもコレクションの自慢。写真集『EAT』に会った衝撃再び。




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[ 管理者:大象 著作:じゃわ ]